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今日何を読んだ、面白かったレベルの読書感想文メイン雑記
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至誠堂刊。
「本屋さんで見つからないんですがどこで買ってるんですか」とのご質問を頂きました。私はアマゾンで買ってます。本屋さんには…出版年が古いんでまず普通には置いていないと…取り寄せになると思います。あと、買うのはちょっとという方にはやはり図書館がお勧めです。それなりに版を重ねていますので、結構入っていますよ。以上、ご参考までに。どうか共に楽しんで頂けますよう。

ラミジ一家に加わると漏れなく変装っつーかコスプレ技能、更には演技力まで試されるわけですが、それにしても芸域が広過ぎだ。いくら各国語ぺらぺらだからって、艦長自らスパイ行為ってどうなのよ。ジャクソンのでこがこれ以上後退したらどうしてくれる。殊に今回のなりは、熊使いスティーブンと張ると思う。…まあフローラには敵いませんが。あれは飛び道具だ。
あ、12巻のエイトキンさんの「山賊のような」反乱水兵コスは文句なしに格好良かったです。キルト姿もきっと凛々しいに違いない(故郷ではキルトを着てるんですよこの人。萌)。

今回、臼砲艇が出てきます。巻末解説に加え、臼砲艇には火山の名前をつけることが多いと本文にありましたので、実際の動きがなんとなくイメージ出来る。本来は攻城用である曲射砲を搭載した艦艇で、発射光景は現在のアスロックと似たような感じになると考えればいいのか。なんか…着々と近代戦の基礎が築かれているという印象を受けました。ナポレオン戦争を機に、破壊の効率化に掛かるウェイトがぐんと大きくなっている、と思う。
また、オルシニ坊やがジャクソン達にマニュアルを解説するという形で、臼砲の詳細を読者へも説明してくれます。読者の疑問は水兵達が代わりに質問してくれる。筋を壊さず、同時に伏線張りにも活用しながらの要点解説、ここらへんはラミジシリーズは本当に巧いです。
なお臼砲試射の時のケントン&オルシニ若造コンビは、士官候補生好キーならこれだけでご飯三杯はイケますぜマダム。頑張れワカゾー。
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二冊で一本の話です。至誠堂刊。

てめえで作った死体の山を見てさんざっぱら吐いてからこうやって思考を切り替えられる人間てのが、職業軍人には向いてるのかも知れない。経験なんてこれっぽっちもありゃしませんから、当然ながら推測でしかないですけれど。

欧州におけるオランダのポジションについて、色々とネタを聞いたことがあります。あくまでネタとして。その一つの発露がさまざまな英慣用語だそうです。ダッチカウントとか、ダッチロールとか。ワグナーだけど彷徨えるオランダ人も、何故オランダ人なのかと突き詰めるとそういう方向に至るそうで。最大のネタはあれか。マダムバンブーから派生したアレか。
………えーっとこの本におけるオランダ人総督もその一種と考えてよござんしょうか。なにせオランダ人つーと思いつくのはレプリカントな彼しかいないもので。描き方が今まで出てきたどの外国人よりも容赦が無いよミスタ・ポープ…なにかあったのか。歴史を見ると英国の方が悪の限りを尽くしていると思うんだがなあ(苦笑)

ところで今回のエイトキンさん、珍しく長科白を喋ってるんですが、めたくた可愛いです。いえ勿論シリアスなんですよ?少し怒ってるんですよ?読者がちょっと立ち止まって考えてしまうような科白なんですよ?でも「スコットランド訛り丸出し」で「はにかみ」ながら訥々と喋るエイトキンさんはとても可愛い。shipがsheepに聞こえてしまうという発音も可愛い。それを受けて江戸っ子ロンドンっ子のワグスタッフが「俺は羊飼いじゃねーぞ」と怒るのも可愛い。ああもう本気でエイトキンのことが好きになってきた…。求む同志。
至誠堂刊。

後半の反乱船奪還作戦もさることながら、注目すべきは反乱水兵を裁く軍法会議です。反乱なんて起こしたが最後、吊るされるしか道は無いのですから、大抵の場合やられる方に原因がある。オーブリー&マチュリンでもちらりと出てきたHMSヘルミオネーとHMSサプライズの話が実話とは知りませんでしたが、解説を読んでいるとこりゃ反乱が起きてあたりまえだとしみじみ思います。それが判っているから裁く側が非常に歯切れが悪い(戦時条例による規定はこの上なく明確ですが)。エイトキンの「反乱水兵なんか見つけなければ良かった」という一言は、重過ぎる実感が籠もっています。この淡々と細かい、だからこそダイレクトに状況を伝える描写は本当に見事です。読んだ後少しばかり考えてしまうというおまけつきですが。
近現代の軍法ってのはどういうものなのか知りませんが、一般刑法より厳格というのだけは聞いたことがあります。軍事システムの一部である以上、そうでなくては困りますし、秩序が最優先される事項である以上、反乱を含む抗命行為に厳罰が適用されるというのも納得出来る。しかし、そこに至る過程ってどう考慮されてるんだろうなどと考えながら読んだ12巻でした。
しかしこのシリーズは羽振りがいいな。半給どうしようとか稼いだ金で屋根の修理とか次に陸に上がったら債権者牢獄とかそういう海洋小説ばかり読んでるんで、ラミジ一家の稼ぎと余裕はいっそ新鮮です。世の中には私用の塩漬け肉が買えないで悩んでる艦長だっているとゆーのにポケットマネーで200人分の生鮮食品って。お金があるって素晴らしい。

そんでもって。
今回最大の萌:エイトキンのファーストネームはジェームズ。
ジェームズか。
ただいま脳内にて一大妄想を展開中。赤毛でのっぽさんで色白で滅多に笑わなくて生真面目で激有能でスコティッシュで訛りがあってラミジと同い年で昇進を辞退している一席将校のエイトキンはジェームズか。赤毛のジェームズか。ジェームズね。ジェームズ。………………………イヒ。
長らく間を置いていました。何も読んでいなかった訳ではなく(秋津さんから本を取り上げたら死んでしまいます)、資料とか薄くて高い本とか●●とか××といった感想の書きようのない(もしくはおおっぴらに書けない)本ばかり読んでいたためです。
こんな私を見て妹は「駄目な大人」と言いました。わかってらい。

さてDVDを購入した勢いで(よあんは可愛いなあ!)(そしてペリュー艦長ラヴ)、ホーンブロワーを再読しました。実は中学生~高校生の頃に読了していまして、一度手放しています。もちろん当時も面白く読んでいたのですが、ホレイショ君の正統派主人公ぶりにちょっと飽きが来てしまったのです。なので本棚整理の時に放出してしまったと。(同時に処分したのにデランシーとかフォックスとかボンベイ・マリーンとかオークショットとかが。絶版だよ今じゃ…!)
そして何年もの後、こうして再びページを捲り。
腐女子アイって素晴らしい。
すみません▲▲とか■■とか**********とかで萌えました。伏字部分は貴女も腐女子だったら判るはずそのフォースで。処分した当時の私に踵落しを食らわせたい。こんな所に年月を感じるのは間違ってますかねえ。

それと、オーブリー&マチュリンシリーズを読んでからだと、ホーンブロワーが基本というのが良く判ります。本当に、英国海軍士官の海の冒険を書いているのね。創作の軸が全く違う。そして海洋小説の全ての要素が詰まっている。これは本当に青少年にお勧めすべき、同時に大人も楽しめる稀有な本だと思います。読者が英仏戦争と帆船海軍の知識をある程度持っているという前提のもとに書かれているらしいのが、ネックと言えばネックだと思いますが。
あ、あとボライソーも読んでます。2刷以降で読まねばならない24巻まで。………アレグザンダー・ケントよりダグラス・リーマンの方が好きです、はい。
ハヤカワ文庫NV刊。
激しくネタばれです。ご注意下さい。

未読本20冊程を脇に退け、速攻で読了致しました。上巻の表紙を捲る時にヤク中のように(似たようなもんか)手がぷるぷる震えてたそうです。縦溝、あんたそゆことチェックせんでいいから。
以下、箇条書きに脊髄反射な感想を。それと主役コンビについての記述は省きます。キリ無いから。

・蜜蜂全滅っつーことは蜜月が終わったと。キャベツが荒れ放題っつーことは子供もちょっと期待はずれだったと。双子の嬢ちゃんかあ…姪っ子かあ…10年後が激楽しみな家族構成だ。
・実はウィリアムズ夫人が大好きです。何故なら英国おばちゃん最強伝説を体現する存在だから。伝説健在で嬉しいよああもうこの人最高。
・クロンファートさん。赤毛のDさんとは別の意味でアイルランド問題を暗示する人物なのでは。アイルランド貴族だが血はイングランド、しかしアイルランドの風土で育ち、そしてイングランド海軍に生きる…この人のジャックに対する二律背反はそのまま二国間の相克に見えないこともない。もっと言うとロンドン生まれながらアイルランド出身という経歴と同国風の名を名乗り続けたオブライアン氏の分身の一つとも読める。…この人についても語るとキリが無いです。
・海軍さんと仲のいい陸軍さんなんて初めて見たかも。
・プリン登場時、自室をいいことにきゃああっと叫んだのは内緒です。ああなんて愛らしい生き物なのかしら!こんな一児の父がいていいのか。それと彼に夢を見ているのは我ら読者だけじゃないと知って安心しました。
・今回、明確な年度表記が無くて史実対比表どうしようと青ざめました。ナポレオンの破門は何年だディアナ号事件はいつだっけ。訳者後書を読んでどれほど安心したか言葉に出来ません。ラミジ艦長物語の巻末解説に拿捕賞金制度についての細かい記述があったので、突き合わせて確認してから更新します。

訳者後書まで話が及んだついでに。読者層が広がったとお思いでしたら、ハヤカワさん、お願いですから復刊を考えて下さいまし。オークショットに栄光の海兵隊にボンベイ・マリーン!ボンベイ・マリーンには日本人出てるし!オークショットは3巻完結だし!国会図書館お百度参りを始めた身としては結構切実です。つかトマス・キッドの続きはいーつーでーすーかー…。
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