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今日何を読んだ、面白かったレベルの読書感想文メイン雑記
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もの凄く久しぶりに和箪笥を整理したら、気に入っていたお召しが虫にやられていました…。まあ仕立て直しゃあ済むんですが…ここ何年か和装なんて全然してないし、当分着る予定なんてないし…いや、己の間抜けさ加減に嫌気が差しただけで…。

また久しぶりにご本家を拝見し、サイトめぐりを実施して、ああああああ私はなんて貴重な時間をフイにしていたんだ!イース!イースがああああ!!15歳くらいねよし分かった!!
というか心の故郷がノルである以上、この子も訛っているのか知らん。イバラキ弁で会津弁で、となるとノルはどこ?宮城か岩手?更に北上するとなるとイースはいっそ津軽あたり?
ちなみに知り合いの津軽出身の方々は、皆さんとても綺麗な言葉遣いで、見習わなくてはと日々心を新たにしています。そういえば方言でお話しするのを聞いたことが無い。同郷同士だとバリ方言とは聞いているのだけれど。

さて最後に。ちらりと書いたら脅迫リクエストをS野より頂きましたので掲載、ヘタで先天にょたプです。推敲無し一発書きで継承戦争あたり、ネタがネタのため折りたたみの上で反転、ヘタをご存知ない方、にょた化がお嫌いな方、あー…という方は生温くスルーして頂ければ幸いです。また、当然ながらUSO800認定品なので、お読みくださいました方々にもさらっと流して頂ければ幸いです。仏兄ちゃんが思いのほか書き易かった。


 男女の異装は聖書の禁じるところだ。だがドレスでは戦場に立てない。
 そんなわけでプロイセンは、半生の8割方を男の衣装で過ごしている。もちろん、ドレスもアクセサリーも少ないなりに各種取り揃えて所有しているし、レースも宝石も香水だって嫌いではない(特にイタリアのモードは、いつの時代もああなんて心ときめくんだろう!)。だが剣を振るい手綱をさばくには、どんなに簡素なものでも女性の衣装は不便に過ぎる。
 とどめに今の上司は、身辺から女性という女性を排除するほどの女嫌いときている。男まみれの王宮では女装は目立つため、ここ何十年かのプロイセンは平時でも半ズボン姿で通していた。―― 上司の女性忌避の一因は、彼の幼少時にスカートのまま鬼軍曹として教育を施した自分にもあるという事実を、プロイセンは知らない。
「いんじゃね?オペラのズボン役みたいでさ」
「そういえば俺、お小姓さん見るとあー男装の女の子やーて思う癖ついてしもたわー」
「なにそれ嫌味?なあなんのあてつけ?」
 つい先ごろ、オーストリアをボコらんが為に同盟を組んだフランスとスペインは、当初のうちこそわーいおんなのこスカートスカートドレスドレスドレスーとうるさかったが、最近は諦めたのか静かなものだ。ただ、たまに不意を衝いて、かつ婉曲に女装を迫ってくる。別にドレス着用について実施に吝かではないが、期待する二人の視線がなんとなく嫌だ。特にフランス。
 これがイタリア相手だったら、どんな服だろうが喜んで着替えるのに。いいよなーイタリア優しいし格好いいし、ちょっと弱っちいけど俺が守ってあげるのに……と、やくたいもなく考えていたプロイセンは、目の前に並んだにより笑いに胡散臭そうな視線を投げた。
「んで、いつ行けばいいんだよ」
「早いに越したこたあねえなあ。そうねえ、春先がお勧めよ。庭を整備したから」
「でもあの噴水は成金趣味や思うわ。イタちゃんち意識しすぎと違う?」
「うるさいわね俺の趣味じゃないわよ。ほっといてちょうだい」
「…庭なんかどうでもいいけどよ」
 同盟締結の表敬のための王宮への訪問は、国というより高官としての義務だ。なにしろ国同士、会おうと思えば文字通りすぐに会える。そこを何日も掛けて移動するのは、様式以外のなにものでもない。
 とにかく相手に失礼にならないよう、日程も含めて細かい点を詰めてしまいたいのだが、肝心のフランスが右に振れ左に曲がり、一向に本題にたどり着かない。
「ああもう、年明けすぐでいいんだな?こっちだって都合があるんだからよ」
「どうせなら春の女神と一緒に来ればいいのに」
「サムいこと言ってんじゃねーよこのエロ野郎…で、基本は軍装でいいよな。非公式なんだから」
「地味だよなーお前んちの軍服」
「どうせ汚れるんだし、目立って狙い撃ちされるよりいいだろ」
 まね。とフランスは肩を竦めた。フランス王国陸軍の軍装は白の上衣と決まっている。小馬鹿にしているのは明らかだった。自分だってイタリアんちのお嬢さんを上司の嫁に貰う前は、ど田舎もいいところだった癖に。
 この手の話題はどうもいつもの調子が出ない。消化不良な気分のまま、プロイセンは覚書に「服装:陸軍礼装」と記入した。どうせだから、とっておきの金モール肩章つきのやつを持っていこう。
 と、スペインがついと手を出して覚書の服装の項を指差した。
「なあなあ、軍服「だけ」持ってくのん?」
「ああ、そのつもりだが?」
「そらあかんわ。悪いこと言わんからドレス持って来」
「へ?」
「フランスんとこの宮廷、ご婦人はコルセットとパニエ着けとらんと出入り出来ん決まりやで」
「くぉらバラすんじゃねえよスペイン!」
 大声を出すフランスと、止めてぇなーと笑いながらも両手を挙げるスペインを見て、プロイセンは混乱し、次の瞬間に一気に頭に血が上るのを自覚した。宮廷儀礼なんて国ごとに違うがフランス宮廷のそんな決まりなんて今まで一度もフランス本人から聞いたことも匂わされたことも無いということは、それはつまり、
「てっめえフランスわざと伏せてやがったな!つーか何企んでやがる!」
「だって幾らお願いしても可愛い格好してくれないんだもーん。だったらなんてゆーか?いっそ俺色に染めちゃえってゆーか?」
「気っ色悪ぃこと抜かしてんじゃねえ!」
「そんなに心配しなくても、わがフランスの誇るお針子さんたちの手に掛かれば、プーちゃんの貧乳だってあっとゆー間にバルコニー型の豊満な美乳に」
 ドレスの色は薄水色とか明るい銀鼠色とか、色味を抑えたほうが紅玉の瞳が映えると思うんだ!仕上げに胸の谷間に最新処方の香水をひとたらししてさ!「ナポリの夜」とか「アウロラ流誘惑」なんてどうよ、いっそケルン水も清潔感が出ていいかもな、貧もとい少女体形だから清楚な路線で攻めたほうがかえってエロいと思うんだ!
「まあ任せとけって。うちの偉いさんに会う前に、爪先から頭のてっぺんまでぜーんぶ俺がプロデュースしてあげるからさ!」
「助けろフリードリヒィィィィィィイィィィィ!!」
 滔々と彼にだけ楽しい計画をそれはうきうきと語り続けるフランスの襟首を半泣きになってがっこんがっこん揺さぶりながら、プロイセンは当代になって初めて上司に助けを求めた。


Hろやんさまと辰かZさまへ捧ぐ。
ローブ・ア・ラ・フランセーズは見た目は乙女の夢だが着るとなると地獄だよねという話。
どうでもいいんですが、柱に縋った下着姿の奥方様のコルセットを、旦那様がお手ずから足まで駆使して締め上げるというのに死ぬほど萌えます。どうでもいいんですが。

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やっったぁあぁぁ!!
こんばんは! わわわ、早速にょたプが!! しかも悪友で! ……素晴らしい…! 感動のあまり、ちゃんとした言葉が喋れません。なので、箇条書きで萌え所を…
・スカートで鬼軍曹なプとフリッツ少年。その様子を思い浮かべるだけで…vv
・一部オネェ言葉なイム兄ちゃん。何かすごく似合ってる(笑)。
・貧乳! やっぱプは貧乳でしょう! で、革命でコルセットが廃止されて女性が生乳になった時に、兄ちゃんが「ああ、これではプーちゃんの貧乳がフォロー出来ない…」って嘆けばいい。
・清楚かつエロくプロデュースされるプ。その姿を想像するだけで(*´Д`)ハァハァ です。
・半泣きで上司にヘルプ。
 
……等々、挙げればキリがない…! 本当、ええモン拝ませて頂きました…。秋津様の文章は、シリアスなのもコミカルなものも、本当に大好きです…!
 
ベルリン、行きたいです~(こっちも割と本気)。しかし私は本採用になった時期の問題で、来年春まで有休が取れないのですよ…(´・ω・`) 
ひろやん URL 2008/10/20(Mon)22:16:25 編集
援軍は出ない
だって親父さんてばおふらんすかぶれだから。
あとコルセット規定はどこの国も同じだと思いますが、まあ話の流れとして、スルーして頂ければ幸いです。

ひろやんさま>
お気に召して頂けたようでとても嬉しいです!しかも萌ポイント列挙…そうかここがキモなのね…よし分かった。まあエンパイアスタイルになったらなったで、兄ちゃんは乳を嘆きつつも生ウェストにほくほくすると思います。少女体型の上、鍛えてるから細いと思うのですよ、プー子さんの腰。
文章自体についても褒めて頂いて、身に余る光栄です。いつもいつも、ありがとうございます!
ベルリンですが、そっかー…来年春以降か…(色々と企む顔)
ところでラシーヌの雅歌、私ソプラノで歌ったことあるです。かなり昔なので歌詞も旋律も殆ど忘れてますが。
秋津 2008/10/26(Sun)10:50:44 編集
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