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今日何を読んだ、面白かったレベルの読書感想文メイン雑記
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大抵ろくなことにならないのでフツーなら跳ぶ前に見て更に見る前に出来る限り調べる主義なんですが。

ヘタで北欧夫婦に続いてプがプがと騒ぎ始めて早や半年、とうとうやっちまいました…。いえ、いきなり降りてきまして、推敲なし一発書き。本気でなんか溜まってんだなあと…。
そういうわけで、htmlに起こすまでもない短文なので、こちらでさらっと上げておきます。ヘタでプと本田先生、明治初期頃の話。当然ながらUSO800認定品です。ネタがネタなので折りたたみの上で反転、ヘタをご存知ない方、あー…という方は申し訳ございませんが、スルーして頂ければ幸いです。
それと元ネタっつーか史実をネタにした元小説をご存知の方も、なまぬるーくスルーして頂ければ…幸い…です…。なんか今更ですがいろいろやっちまった気がする。

 黄色い猿だのなんだのと口を極めて罵る者も少なくないが、プロイセンにとって日本は控えめで挙措の折り目正しい、その癖きらきらとした目で見上げてくる、総じて好もしい青年だった。―― もっとも後日、彼がとんでもない年上と知って絶句したものだが。そういう存在であるのを差し引いても、東洋人の年齢は計り難い。
 だいたい、あの次の上司に決まっている小僧は少しばかり思慮が足らないのだ。己の日頃の行いを棚に上げ、彼は内心で溜息をついた。今はまだしっかり者の宰相が手綱を握っているから良いものの、つい先ごろやっと一人前になった弟分を全面的に任せるには、どうにもこうにも不安が残る。
「お目に掛かれて光栄です。お噂はかねがね家人より聞いておりまして、ぜひ一度お会いしたいものと思っていました」
「あ?ああそうかハハハハハハハ!俺もだ会えて嬉しいぜ!」
 高笑いにちょっと身を引いたものの、日本は何も言わずに曖昧に微笑んだ。キモノとかいう変な服ではなく、ちゃんとフロックコートの正装だ。誂えている筈なのに借り着のような違和感を感じるのは、単に着つけていないせいだろう。プロイセンも同じくフロックコートに軽く髪を撫で上げていて、軍装以外で他国の前に出るのは随分久しぶりだった。
「で、早速だが本題に入るぞ。俺に相談って一体なんだ?」
「はい。医学や憲法といったお家の技術や制度をいろいろと参考にさせて頂いていますけれども、折り入ってその…軍事を、教えて頂きたいのです」
「軍事?だけどお前さ、サムライだろう?それについこないだまで家ん中が揉めてたそうじゃねえか」
「ですが私どもの従来の軍学では、皆さんには到底及ばないと痛感しておりまして」
 引き篭もっていた彼をアメリカが強引に引きずり出して、まだそんなには経っていない。だが日本は驚異的な順応性を見せ、めきめきと力をつけてきている。他国の文物を取り入れるのにも積極的で、留学生や公使の遣り取りについて、彼自らが欧州へ出てきて各国と直接打ち合わせるほどだった。
 是非とも頼みたいことがある。そう公使を通じて告げられたプロイセンは、一体なんだといぶかしみつつベルリンで彼を出迎えた。大仰な歓迎式典と謁見式を済ませ、プライベートな一角でコーヒーを前に置き、そうして今に至る。
「実はもう、警察機構ですとか司法制度ですとか、陸軍の軍制につきましてもフランスさんにご教示頂いているのです。ですがその、大変申し上げにくいのですが、……先日の戦で」
「………あー、奴んことをぶちのめしちまったからなー俺」
「はい。海軍につきましてはイギリスさんとお約束頂いています。私どもの家人が、どうせなら陸軍も最強の国から学ぶべきと主張致しまして…僭越ながら、参謀本部制度につきまして少々調べさせて頂きました。大変合理的でかつ柔軟性も高く、是非とも我が家でも導入したいと」
 日本の科白の後半を、プロイセンは聞いていなかった。前半の一言に気を取られていたからだ。
 この極東の新興国はいま自分を一体なんと呼んだのだろう。最強。俺最強。ああなんて心地良い。デンマークを小突き回してクソ貴族の面子をずたぼろにして、とどめにエロ髭に目に物見せて、最強の称号とともに全てを弟分に譲り渡す。生まれてこのかた地獄の底に穴を掘るような破目に陥ることも幾たびか、とにかく生き残るのを第一義に今日までこうしてやってきたが、綿密な計画を積み上げて歩む未来は薔薇色だ。人生って素晴らしい。
「……………あの?」
 声を掛けられるまで彼はうっとりと視線を宙に彷徨わせていた。我に返り、慌ててコーヒーに口をつける。冷めていたのが幸いした。誤魔化しなのは見え見えだと分かっていたが、幸い日本は礼儀正しく見ないふりをしてくれた。
「そういうことなら教えねえでもねえよ。どうすんだ、留学生をこっちに寄越すのか?」
「受け入れて頂けるならば是非とも宜しくお願い致します。それとは別に、教官を派遣して頂きたいのです」
「へえ?」
「防衛が第一ですから、実地でお教え頂いたほうが効果的ではないかと思います」
「なに、領地かっぱぎに出ねえの?」
「余裕がありませんよ。…それに」
「うん?」
「………私がどうこう出る以前に、ロシアさんが」
「…見たもん欲しがるからなーおロシア様はよー…」
 これで状況は飲み込めた。フランスを虚仮にしロシアを牽制するためにも、悪くはない話だ。残るは教官の人選だが、これは参謀総長や宰相殿と相談して決めるべきだろう。ただ、遠く東洋の果てまで行こうという奇特な将校がいるかどうか…勿論、プロイセン軍人たるもの命令は絶対だ。しかし士気の維持は上位者の義務である。ふと思いついて、プロイセンは日本に訊いた。
「そうだお前んちさ、ワインあるか」
「葡萄酒でしたら、甲府で多少ですが醸造を試みていますけれども」
「うーん…モーゼルワインは手に入らねえかな」
「もおぜる?こちらの葡萄酒ですか?」
「おう。長丁場になるだろうから、慣れた味が身近にあった方がいいだろ」
「それでしたら、横浜で手に入ると思いますよ。あそこには各国の方々が商館を構えてらっしゃいますから、そこを通せば」
「よし乗った」
 拳を左のてのひらに叩きつけて、プロイセンは大声を出した。そうと決まれば話は早い。こうしてつなぎをつけておけば、将来の同盟国として極東での対露戦略に大きく役立つかもしれない。第一、互いの家はあまりに遠く離れている。万が一のことがあっても最悪でも獲物がかちあう恐れは無い。なんて名案俺最高。それに日本個人も、なんだかものすごく気に入った。
「あの、プロセインさん?」
 ひとりご満悦の笑みを浮かべるプロイセンは、日本が似て異なる名前で自分を呼ぶのにいっかな気付いていなかった。


NギさんとHろやんさまに捧ぐ。
ここらへん、史実での裏と流れは以前に一応取ってますけれど、ウロなのでさらっと流して頂ければ幸いです。特にT山さん…俺やっちゃったよハハハハハ…orz

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